KYUSHU UNIVERSITY

センター長あいさつ

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環境発達医学研究センターの役割

環境発達医学研究センター長
 諸隈 誠一

 環境発達医学研究センターは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を担うエコチル調査部門と、環境がこどもの健康に及ぼす影響とその発症メカニズムを解明する研究推進部門の二部門から構成されています。本センターは、九州大学病院をはじめ、医学研究院、歯学研究院、農学研究院、総合理工学研究院、基幹教育院、キャンパスライフ・健康支援センター等と緊密に連携し、全国規模の視点と福岡市東区の地域特性の双方を踏まえながら、子どもの健康と疾患について広く、そして深く研究を推進する学内共同教育研究センターです。

 エコチル調査は、2011年より環境省が実施している、全国約10万組の子どもとその保護者が参加する大規模疫学調査です。妊娠期から子どもが成人期に至るまで長期にわたり健康状態を追跡する本調査は、次世代の健康を守るための科学的基盤を築く重要な国家プロジェクトです。全国15地域に設置されたユニットセンターが調査を担当しており、九州大学と産業医科大学で構成される福岡ユニットセンターもその一翼を担っています。

 研究推進部門は、母性胎児環境疫学分野、小児環境疫学分野、化学物質解析分野、ゲノム疫学分野、環境・代謝内分泌異常解析分野、環境・免疫異常解析分野、環境・形態異常解析分野、環境心理関連解析分野の8分野から構成されています。私たちは、「胎児期から小児期にかけての化学物質曝露をはじめとする環境因子が、妊娠・生殖、先天異常、精神神経発達、免疫・アレルギー、代謝・内分泌機能などに影響を及ぼす可能性がある」という仮説のもと、化学物質曝露のみならず、遺伝要因、社会環境要因、生活習慣要因などを統合的・多角的に解析しています。

 さらに、調査・研究によって明らかとなった環境リスクに関する知見は、環境省のリスク管理部局への情報提供を通じて、自主的取組の促進や化学物質規制の審査基準への反映、さらには水質・土壌などの環境基準の整備へとつなげられます。科学的エビデンスを社会実装へと橋渡しすることも、本センターの重要な使命です。

 本センターは、研究と教育を通じて、すべての子どもたちが健やかに成長できる社会の実現に貢献することを目指しています。子どもたちの未来がより明るく、安心できるものであるよう、担当者一同、誠心誠意取り組んでまいります。今後とも、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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